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Step.12 学習時間を短縮する奇策を知るべし!【電験三種~不動の法則~】
合格を導く20のステップ
2024.12.20
あしたの「主任技術者」のために
電験三種の受験者は、初めて挑戦する「ビギナー」から、何度も対峙している「エキスパート」まで、そのレベルは多岐にわたっている。だが、試験自体は小学生のときから経験し、複数の科目について、枚挙にいとまがないほど対策に取り組んできたはず。そのため、独自の方法で受験のコツが身についていると推測できる。
しかし、国家資格となると話は別。範囲が広く、出題パターンも独特なため、その試験にマッチした対策が要求される。
そこで「合格を導く20のステップ」だ。栄冠をつかむために、どのように取り組むべきか。そのメソッドを紹介していく。
あしたのために、さあ、いまこそ立ち上がろう!
Step.12 学習時間を短縮する奇策を知るべし!
電験三種の学習に真正面から取り組むと、1カ月に25日間の学習をしたとして、その月数の試算は1日2時間の学習で20カ月、3時間の学習で約13カ月となる。
この月数に直面し、だれもが「もっと短縮できないものか……」と思うだろうが、もちろん、変わることはない。ただし、最近の出題傾向や合格水準から、3つの奇策を考えてみた。
・奇策1:過去問題は20年分にする
25年分の過去問題に取り組もうとすると、どうしても時間がかかってしまう。そこで、年数を20年分に短縮してみる。これだけで問題を解く総時間は80%になるのだ。
・奇策2:過去問題はA問題に絞る
電験三種は基礎的な内容のA問題と、応用で難易度が高いB問題が出題される。一般にA問題が解ける実力がないとB問題は歯が立たない。そこで、A問題のみに取り組む学習スタイルに切り替えてみる。そうすると過去問題の演習時間は75%程度に短縮できる。
・奇策3:「奇策1+奇策2」による相乗効果
奇策1と奇策2を取り入れると、学習時間は約60%まで短縮できる(表1)。
奇策として3点を紹介したが、確実に栄冠をつかむには正攻法が王道となるのはいうまでもない。どうしても時間が足りないときの切り札として「こんな方法もある」という程度で考えておくことをオススメする。なお、奇策を行う場合でもB問題は完全にカットするのではなく、ざっと目を通すくらいの学習はしておくこと。
プロフィール
不動弘幸(ふどう・ひろゆき)
技術士事務所を経営する傍ら、資格試験の講師として全国各地を駆けめぐる合格案内人。電気分野を中心に、さまざまな資格に精通し、独自に確立した合格メソッドは多くの受験者から絶大な支持を得ている。オーム社が主催する「電験三種突破研究会」では約40年にわたって電力の講師を務め、合格者の輩出に全身全霊を傾けた。通称「ミスター電験」。
(撮影協力/一般財団法人 関東電気保安協会)
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