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Step.09 25年間の過去問を準備すべし!【電験三種~不動の法則~】
合格を導く20のステップ
2024.11.29
あしたの「主任技術者」のために
電験三種の受験者は、初めて挑戦する「ビギナー」から、何度も対峙している「エキスパート」まで、そのレベルは多岐にわたっている。だが、試験自体は小学生のときから経験し、複数の科目について、枚挙にいとまがないほど対策に取り組んできたはず。そのため、独自の方法で受験のコツが身についていると推測できる。
しかし、国家資格となると話は別。範囲が広く、出題パターンも独特なため、その試験にマッチした対策が要求される。
そこで「合格を導く20のステップ」だ。栄冠をつかむために、どのように取り組むべきか。そのメソッドを紹介していく。
あしたのために、さあ、いまこそ立ち上がろう!
Step.09 25年間の過去問を準備すべし!
CBT方式を導入後、電験三種は25年間の過去問題が再び出題されている傾向が非常に強い。つまり、その分の過去問を準備して、徹底的に取り組むことが試験を突破する最善策となる。
2023(令和5)年度の試験(上期と下期)と2024(令和6)年度の上期試験について、過去25年間の再出題状況を分析してみる(表1~4)。
理論:25年間の過去問がコンスタントに出題。2010(平成22)年~2019(令和元)年の再出題が多い。
電力:25年間の過去問がコンスタントに出題。2000(平成12)年~2009(平成21)年の再出題が多い。
機械:25年間の過去問がコンスタントに出題。2010(平成22)年~2019(令和元)年の再出題が多い。
法規:25年間のうち、再出題頻度は最近に集中している。特に2010(平成22)年~2019(令和元)年の再出題が多い。
25年分の過去問を準備するということは、漁に例えるなら、魚群探知機で「ここに大量の魚がいます!」という魚群を発見したことと等しい。魚群を見失わないようにモニターをチェックし、船を操って、逃がさないようにしなければならない。そして、しっかりアタックして大漁を引き寄せる。電験三種も25年分の出題傾向を分析し、学習スケジュールを立て、集中して取り組めば合格を手繰り寄せることができるはずだ。
なお、2024(令和6)年度の上期試験(筆記方式)では、早速、前年度の問題が出題されていた。詳細は理論が2問、電力が1問、機械が0問、法規が2問。ここから、半期前の過去問も研究対象と考えていいだろう。
プロフィール
不動弘幸(ふどう・ひろゆき)
技術士事務所を経営する傍ら、資格試験の講師として全国各地を駆けめぐる合格案内人。電気分野を中心に、さまざまな資格に精通し、独自に確立した合格メソッドは多くの受験者から絶大な支持を得ている。オーム社が主催する「電験三種突破研究会」では約40年にわたって電力の講師を務め、合格者の輩出に全身全霊を傾けた。通称「ミスター電験」。
(撮影協力/一般財団法人 関東電気保安協会)
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