How to
保守点検に不可欠な事前準備とは?【現場実務の備忘録 第1回】
新人技術者がマスターすべき基本の「キ」
2024.02.29
第1回 絶縁用保護具のイロハ
技術者の安全確保が最優先
自家用電気工作物の保安監督に必要不可欠なライセンス=電気主任技術者。発電所はもちろん、オフィスビルや工場、再生可能エネルギー関連の発電設備など、保安監督すべき対象は無数にあるため、多くの受験者が合格を目指して知識のブラッシュアップに励んでいる。
そんな状況下、すべての合格者が「取得」から「電気主任技術者」へとストレートに階段を駆け上がるわけではない。職業選択が自由な時代だからこそ、保安監督の世界では「電気主任技術者が不足している」というトレンドが何年も続いているのだ。
自家用電気工作物は雨後のタケノコのように出現し、保安監督の現場にかかる負担は大きくなるばかり……。しかし、電気の「安全、安心」は電気主任技術者の至上命題。新人時代から積み重ねた入念な安全教育がバックボーンとなり、保守点検からトラブルに発展するであろう芽を摘み取っている。いわゆる、KY(危険予知)だ。
それでは、そのKYには、どういった作業があるのだろうか……。
そんな素朴なギモンから始まった本連載。自家用電気工作物の保安監督で押さえておくべき項目について、日本エネルギー管理センターの西山真先生を講師に迎え、新電気編集部のスタッフが体を張って解明する。
第1回は、自家用電気工作物の保守点検に必要不可欠な絶縁用保護具にクローズアップ。電気主任技術者の安全を確保する最重要ツールについて、それ自体に施す点検と、絶縁用保護具を着用することの重要性を取り上げる。
(文/新電気編集部、協力/日本エネルギー管理センター、株式会社 東京電気技術サービス、撮影/オーム社オンラインスクール)