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Step.14 筆記or CBT、試験方式の選択を考えるべし!【電験三種~不動の法則~】
合格を導く20のステップ
2025.01.03
あしたの「主任技術者」のために
電験三種の受験者は、初めて挑戦する「ビギナー」から、何度も対峙している「エキスパート」まで、そのレベルは多岐にわたっている。だが、試験自体は小学生のときから経験し、複数の科目について、枚挙にいとまがないほど対策に取り組んできたはず。そのため、独自の方法で受験のコツが身についていると推測できる。
しかし、国家資格となると話は別。範囲が広く、出題パターンも独特なため、その試験にマッチした対策が要求される。
そこで「合格を導く20のステップ」だ。栄冠をつかむために、どのように取り組むべきか。そのメソッドを紹介していく。
あしたのために、さあ、いまこそ立ち上がろう!
Step.14 筆記or CBT、試験方式の選択を考えるべし!
筆記方式とCBT方式、どちらを選択するかは受験者の自由である。今回は、そのときの受験者の状況を考えながら、どちらの方式を選ぶほうが有効か羅針盤的に示していく(図1)。
試験方式は学習計画の作成に関係してくるため、早い段階での決定をオススメする。
(1)4科目とも1日で受験する場合
筆記とCBT、どちらの方式でも受験できる。この場合、問題用紙に回路や計算式を記入できるという点から、筆記方式のほうが圧倒的に有利である。
(2)科目合格をしている場合
①1科目に合格
・電力と法規、どちらかに合格
理論と機械の受験が必要となるため、問題用紙に回路や計算式を記入できるという点から筆記方式が有効である。
・理論と機械、どちらかに合格
学習の負担も少なくなることから残り3科目を1日で受験する筆記方式でもいいし、残っている理論か機械を最初に受験して、電力、法規は日を置いて受験できるCBT方式を選択するのも手だ。実は、このパターンは熟考を重ねて決定する必要がある。
②2科目に合格
・理論と機械に合格
電力と法規のみの受験となり、計算問題も少ないことから、試験日を選べるCBT方式が有効である。電力を受験し、4週間後に法規を受験(その逆もあり)というスタイルも可能で、それぞれの科目で総仕上げに集中して時間をかけることができる。
・理論か機械、電力か法規、それぞれどちらかに合格
理論か機械の受験が必要になるため、問題用紙に回路や計算式が書き込める筆記方式が有利である。
・電力と法規に合格
理論と機械の受験が必要になるため、筆記方式が有効である。
③3科目に合格
・残り科目が理論か機械
問題用紙への書き込みが可能なことから、筆記方式が有利に働く。
・残り科目が電力か法規
筆記とCBT、どちらの方式でも大差はない。ただし、筆記方式のほうが試験日は1カ月ほど遅いことを考えると、直前の総仕上げに時間をかけたい場合は筆記がベターである。
プロフィール
不動弘幸(ふどう・ひろゆき)
技術士事務所を経営する傍ら、資格試験の講師として全国各地を駆けめぐる合格案内人。電気分野を中心に、さまざまな資格に精通し、独自に確立した合格メソッドは多くの受験者から絶大な支持を得ている。オーム社が主催する「電験三種突破研究会」では約40年にわたって電力の講師を務め、合格者の輩出に全身全霊を傾けた。通称「ミスター電験」。
(撮影協力/一般財団法人 関東電気保安協会)
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