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原子力発電の×と〇を解き明かす【シン・Dr.フドー研究所】Vol.15
電験三種の論説問題にズームイン
2026.05.29
Vol.15
新エネルギー発電関連②
電験の学習が、どのように現場実務に結びつくかを研究する「Dr.フドー研究所」。設立から4年、電験三種の問題を徹底的に分析し、現場実務と照合した結果、論説の「正誤問題」と「空白問題」に攻略の糸口をみつけることができた。電験三種を制し、主任技術者を志す受験者に狂喜乱舞のテーマを究明する。それが「シン・Dr.フドー研究所」だ。
正誤問題の「×の理由」とは? そして、空白問題に潜む「〇の理由」とは?
正解の理由に迫ることで知識を確実にストックし、現場実務とのリンクを盤石にすることができる。さあ、いますぐ研究所のドアをノックしようじゃないか!
燃料電池
問題 燃料電池に関する記述として、誤っているのは次のうちどれか。
(1)水の電気分解と逆の化学反応を利用した発電方式である。
(2)燃料は外部から供給され、直接、交流電力を発生する。
(3)燃料として、水素、天然ガス、メタノールなどが使用される。
(4)太陽光発電や風力発電に比べて、発電効率が高い。
(5)電解質により、りん酸形、溶融炭酸塩形、固体高分子形などに分類される。
2003(平成15)年度「電力」問5
×の理由
燃料電池の燃料である水素は外部から供給され、直流電力を発生する。直流電力を交流電力に変換するためには電力変換装置(インバータ)が必要である。
上記より、誤っている選択肢は(2)と判断できる。
答(2)

分散型電源(1)
問題 分散型電源に関する記述として、誤っているものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。
(1)太陽電池で発生した直流の電力を交流系統に接続する場合は、インバータにより直流を交流に変換する。連系保護装置を用いると、系統の停電時などに電力の供給を止めることができる。
(2)分散型電源からの逆潮流による系統電圧上昇を抑制する手段として、分散型電源の出力制御や、電圧調整器を用いた電圧の制御などが行われる。
(3)小水力発電では、河川や用水路などでの流れ込み式発電が用いられる場合が多い。
(4)洋上の風力発電所と陸上の系統の接続では、海底ケーブルによる直流送電が用いられることがある。直流送電では、ケーブルを用いて送電する場合でも、定常的な充電電流が流れないため、その補償が不要である。
(5)一般的な燃料電池発電は、水素と酸素との吸熱反応を利用して電気エネルギーをつくる発電方式であり、負荷変動に対する応答が早い。
2023(令和5)年度下期「電力」問5
×の理由
燃料電池は水素と酸素から水をつくる「水の電気分解」の逆反応による発熱反応を利用して電気エネルギーをつくる。
また、燃料電池は負荷変動に対する応答が遅い。
上記より、誤っている選択肢は(5)と判断できる。
なお、2021年度の「電力」問6では、選択肢(4)のみを以下のように変更した類似問題が出題されている。
(4)洋上の風力発電所と陸上の系統の接続では、海底ケーブルによる直流送電が用いられることがある。ケーブルの直流送電のメリットとして、誘電損を考慮しなくてもいいことなどが挙げられる。
答(5)

分散型電源(2)
問題 分散型電源の配電系統連系に関する記述として、誤っているものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。
(1)分散型電源からの逆潮流による系統電圧の上昇を抑制するために、受電点の力率は系統側からみて進み力率とする。
(2)分散型電源からの逆潮流等により他の低圧需要家の電圧が適正値を維持できない場合は、ステップ式自動電圧調整器(SVR)を設置する等の対策が必要になることがある。
(3)比較的大容量の分散型電源を連系する場合は、専用線による連系や負荷分割等配電系統側の増強が必要になることがある。
(4)太陽光発電や燃料電池発電等の電源は、電力変換装置を用いて電力系統に連系されるため、高調波電流の流出を抑制するフィルタ等の設置が必要になることがある。
(5)大規模太陽光発電等の分散型電源が連系した場合、配電用変電所に設置されている変圧器に逆向きの潮流が増加し、配電線の電圧が上昇する場合がある。
2015(平成27)年度「電力」問5
×の理由
分散型電源からの逆潮流による系統電圧の上昇を抑制するために、受電点の力率は系統側からみて遅れ力率とする。
上記より、誤っている選択肢は(1)と判断できる。
答(1)

各種発電(1)
問題 風力発電および太陽光発電に関する記述として、誤っているのは次のうちどれか。
(1)自然エネルギーを利用したクリーンな発電方式であるが、現状では発電コストが高い。
(2)エネルギー源は地球上どこにでも存在するが、エネルギー密度が低い。
(3)気象条件による出力の変動が大きく、電力への変換効率が低い。
(4)太陽電池の出力は直流であり、一般の用途にはインバータによる変換が必要である。
(5)風車によって取り出せるエネルギーは、風車の受風面積および風速にそれぞれ正比例する。
2004(平成16)年度「電力」問5
×の理由
定番中の定番問題である。
風車によって取り出せるエネルギーは、風車の受風面積に比例し、風速の3乗に比例する。
上記より、誤っている選択肢は(5)と判断できる。
答(5)
各種発電(2)
問題 各種発電に関する記述として、誤っているものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。
(1)太陽光発電は、太陽電池によって直流の電力を発生させる。需要地点で発電が可能、発生電力の変動が大きい、などの特徴がある。
(2)地熱発電は、地下から取り出した蒸気または熱水の気化で発生させた蒸気によってタービンを回転させる発電方式である。発電に適した地熱資源をみつけるために、適地調査に多額の費用と長い期間がかかる。
(3)バイオマス発電は、植物などの有機物から得られる燃料を利用した発電方式である。さとうきびから得られるエタノールや、家畜の糞から得られるメタンガスなどが燃料として用いられる。
(4)風力発電は、風のエネルギーによって風車で発電機を駆動し発電を行う。プロペラ型風車は羽根の角度により回転速度の制御が可能である。設定値を超える強風時には羽根の面を風向きに平行になるように制御し、ブレーキ装置によって風車を停止させる。
(5)燃料電池発電は、水素と酸素との化学反応を利用して直流の電力を発生させる。発電に伴って発生する熱を給湯などに利用できるが、発電時の振動や騒音が大きい。
2022(令和4)年度下期「電力」問5
×の理由
燃料電池発電は、燃焼装置も駆動部分もないため、発電時の振動や騒音は小さい。振動や騒音の問題がないため、オンサイト型電源として需要地の近くに設置できる。
上記より、誤っている選択肢は(5)と判断できる。
答(5)
文/不動 弘幸 イラスト/藤井 としたか
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