Special
The電気主任技術者 Vol.02
保守点検のスペシャリストたち
2026.03.19
「工事立会」という仕事
電気事業法43条において「自家用電気工作物の工事、維持および運用に関する保安監督を行う」と規定されている電気主任技術者。自家用電気工作物の点検はもちろん、書類作成から検査の監督業務、トラブル対応など、その業務内容は多岐にわたる。
細分化すると、さまざまな方面に広がっていく電気主任技術者の業務だが、根幹は1つ、「保安」である。何のトラブルもなく、安全に遂行することが電気主任技術者に求められる最も重要で、最も優先すべきこと。使命といっても過言ではないのだ。
そこで「The電気主任技術者」第2弾は電気設備の更新を監督する「工事立会」にクローズアップ。高圧ケーブルを含む高圧機器の更新工事において、電気主任技術者が行うべき一挙一動をフィーチャーする。


停電から復電まで、確認作業は盛りだくさん
今回は高圧ケーブルの更新に加え、構内1号柱のPAS(柱上気中負荷開閉器)とキュービクル内のLBS(高圧交流負荷開閉器)の更新も同時に行う。以下に大まかなタイムスケジュールを示す。
08:00 TBM(ツールボックスミーティング)
08:30 停電前の電気機器の状態確認、検相確認
09:00 全館停電、PAS開放後、キュービクル内LBS電源側に短絡接地器具の取りつけ
09:20 電力会社にてAS(区分開閉器)を開放、PAS電源側に短絡接地器具の取りつけ
09:40 PAS、高圧ケーブルの更新作業開始
13:00 高圧ケーブルの端末処理、PAS(負荷側)の接続
14:00 LBSの更新
15:00 使用前自主検査(継電器試験、耐圧試験)
15:30 作業完了、キュービクル内LBS電源側の短絡接地器具の取り外し
15:40 電力会社にてPAS電源側の接続、電源側に取りつけた短絡接地器具の取り外し、AS投入
16:00 検相、受電電圧の確認、全館復電作業
16:20 復電後の電気機器の復旧確認
17:00 作業終了
需要家側のPASも更新するため、電源側の送電もストップすることで工程数の多い工事となり、その分、チェック項目も多くなる。事前に関係各所と綿密な打ち合わせを行い、電気主任技術者としての業務をシミュレーションしていく。ストレスのない作業環境をつくることが、タイムスケジュールの短縮はもちろん、作業の安全性にもつながる。
ただ「立ち会う」だけではない。全体の流れを把握し、安全を最優先に「効率よく立ち会う」ことが電気主任技術者に求められる重要な資質なのだろう。
点検業務や事故対応がクローズアップされがちだが、その実、さまざまなスタンスでの業務が要求される電気主任技術者。それだけ、このライセンスが持つ意義は大きいということだ。
電気主任技術者、まだまだ奥が深い仕事である。
電気主任技術者×工事立会
取材協力/一般財団法人 関東電気保安協会、撮影/宮澤 豊
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