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キャリアアップ・ナビゲーターが展開する「It’s Show Time!」【電気の花道22】
資格・de・ダダダ
2026.04.03
Episode 22「名古屋市立工業高等学校」
「花の命は短くて」で始まる詩と同様に、3年間の高校生活はあっという間に終わってしまう。その限られた時間で輝くために、だれもが何かに夢中になっている。部活もそう、友だちとのアフタースクールもそう、バイトもそう、もちろん、恋愛だって……。多感な10代後半、みんな、青春を謳歌している。
しかし、この高校3年間は助走であって、決してピークではない。さらに輝きを放つ瞬間が、未来には星の数ほど存在しているのだ。
20代、30代と歳を重ねても輝き続けるためには、では、どうすればいいか?
それは、スクールライフに「資格」というエッセンスを追加すること。3年間を「ピークに向かうための準備期間」と考えるだけでいい。
この連載は、長年にわたって名古屋工学院専門学校で教鞭を執ってきた筆者が2018年7月から行っている「キャリア教育支援」で感じた喜怒哀楽を、そこはかとなく書き連ねた青春の応援歌である。
今回の舞台は名古屋市立工業高等学校。さて、早速、キャリアの種をまいていくことにしよう……。
いろいろな学校を訪問してコラムを書いていますが、内容は学校だけでなく、地域の特色なども取り上げています。そういえば、私のホームタウンである名古屋市の紹介はしていませんでしたね。
みなさん、名古屋に持っているイメージは? 個人的には「日本一大きな田舎」と思っています。東京の人口は約1400万人。それに比べて名古屋市は230万人。規模が違います。だから、東京や大阪と競うつもりは毛頭ございません。まったく歯が立たないですからね。
ただ、それ以外の都市には負けていないので「日本一大きな田舎」と表現しています。必要なモノは何でもそろうし、東京と比べると物価は格段に安い! ものすごくすごしやすい最高の街だと思っています。
さて、その名古屋市の中央にある名古屋市立工業高等学校が今回の学校です。訪問したときの第一印象は、とにかく「デカイ!」ということ。名古屋市の中央にあるにもかかわらず、ものすごく広大な敷地を持っています。
その理由として、学科が多いことが挙げられます。電気科、機械科、電子機械科、自動車科、情報技術科、環境技術科と6学科を設置。この学科数からも、多くの産業がある愛知県を支えていることがうかがえます。
学科長の山本先生に「この学校の特徴は何でしょうか?」と聞いたところ、『いろいろとあるんですけど、そのなかでも他校と違うのは3年次に総合選択科目があることです』との回答がありました。
これは学科に関係なく、自分が学びたい分野の授業を週2コマ、受けることができるそうです。例えば、機械科の生徒が電気の基礎知識を学びたい、電気科の生徒が大学受験のために数学Bを学びたい、といった希望に柔軟に対応しています。そのなかには「韓国語」という選択科目もありました。他校にはない興味深い取り組みだと思います。
さて、肝心の「キャリア教育支援」はというと、開始直後に成功を確信しました。とにかく、元気いっぱい! 思ったとおり、私の質問にもハキハキと積極的に答えて、話のポイントではコクリと頷いたり、自発的にメモをとったり、意識の高い生徒が多かったです。
講演では、一瞬「うわぁ~」と盛り上がることはあるのですが、すぐに話を聞く姿勢に戻ります。スバラシイです!
今回は「電気のオモシロ実験」とのタッグで、動画で流したいくらい大盛り上がりでした。ただ、このときも話を聞く姿勢はバッチリ! もしかすると「デュアルシステム」の取り組みが、このような環境をつくっているのかもしれません。
「デュアルシステム」とは、1年間を通して週1回の企業研修を行い、より実践的な技術、技能の習得を目指すものです。このような生徒を輩出する工業高校の教育を、もっともっと多くの人にPRしたいと考えています。
名古屋市立工業高校は本校からクルマで15分、ご近所といっても過言ではありません。今後は「キャリア教育支援」だけではなく、さまざまな取り組みを提案していきたいと思っています。その1つに「産業教育研究員の受け入れ」として、すでに名古屋市立工業高校の先生を受け入れ、週1回、本校の授業を見学する機会を設けています。
これは名古屋市教育委員会の取り組みの一環で、職業科高校の現教科内容の充実と、新技術の進歩、産業の進展に伴う教科内容の充実、そして、教員の資質と指導力の向上を図り、生徒に還元することを目的としています。
私は、以前から少子化の時代を生き抜くためには、学校単体で動くのではなく、企業や高校の先生との連携が必要だと感じていました。この「つながり」を増やすことで、自分だけではできなかったことが実現できます。今後も、このような取り組みを積極的に展開していきます。一緒に電気業界を盛り上げましょう!



プロフィール
石原 昭(いしはら・あきら)
1965年生まれ。1990年4月から名古屋工学院専門学校に勤務。夜間部電気工学科のクラス担任を経て、1993年4月から昼間部電気工学科のクラス担任を務める。管理職となる2015年まで22年、ひたすら電験三種の指導を行い、クラス担任として預かった約300名の学生を電験三種に合格させる。現在はテクノロジー学部の運営とともに工業高校生に対して「キャリア教育支援」を展開している。「電験合格請負人」「電験教育の伝道師」の異名で東海地区の電気業界で活躍中。
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