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キャリアアップ・ナビゲーターが展開する「It’s Show Time!」【電気の花道5】
資格・de・ダダダ
2025.08.27
Episode 5「長野県飯田OIDE長姫高等学校」
「花の命は短くて」で始まる詩と同様に、3年間の高校生活はあっという間に終わってしまう。その限られた時間で輝くために、だれもが何かに夢中になっている。部活もそう、友だちとのアフタースクールもそう、バイトもそう、もちろん、恋愛だって……。多感な10代後半、みんな、青春を謳歌している。
しかし、この高校3年間は助走であって、決してピークではない。さらに輝きを放つ瞬間が、未来には星の数ほど存在しているのだ。
20代、30代と歳を重ねても輝き続けるためには、では、どうすればいいか?
それは、スクールライフに「資格」というエッセンスを追加すること。3年間を「ピークに向かうための準備期間」と考えるだけでいい。
この連載は、長年にわたって名古屋工学院専門学校で教鞭を執ってきた筆者が2018年7月から行っている「キャリア教育支援」で感じた喜怒哀楽を、そこはかとなく書き連ねた青春の応援歌である。
今回の舞台は長野県飯田OIDE長姫高等学校。さて、早速、キャリアの種をまいていくことにしよう……。
今回は長野県飯田OIDE長姫高等学校を取り上げます。
名古屋工学院専門学校と長野県工業教育研究会電気科研究協議会は2024年に教育連携を締結しました。その関係もあり、長野県の多くの生徒が本校に入学します。
ただ、問題点もあります。Uターン就職です。長野県出身の学生の多くはUターン就職を希望していないんです。就職シーズンが近づいてくると、彼らとの間で、こんな会話をしています。
「就職どうする? Uターンを希望する?」
『Uターンは希望しません』
「どうして?」
『地元に会社がないんです』
本当に会社がないのでしょうか? そんなことはありません! 本校とパイプを持っている企業が少ないというだけで、決して「ない」わけではありません!
基本的に進路選択は学生たちの自由です。ただ、会社がないから選べないということは、学校としてあってはいけません。
これには「自分の希望する就職ができればいいじゃない」という考えもあるでしょう。しかし、都市部にばかり就職が集中すると、それ以外の地域で空洞化が起こってしまいます。また、新入社員を持つ親の本音としては、本当は地元に戻ってきてほしいと思っているケースも多いのではないでしょうか……。
そこで、資格取得だけでなく、学生たちの地元に就職するというルートをつくりたいと考えるようになりました。
しかし、企業の資本金などの基礎データは調べればわかるけど、その以上のことは詳しくわかりません。企業のことは、その地域で就職指導に携わっている高校の先生に聞くのが最善の方法です。「キャリア教育支援」は、そういった情報収集としても多くのメリットをもたらしてくれます。
飯田OIDE長姫高校の遠山先生には、以前、伊那市にある一部上場の企業を紹介いただきました。今回の講演時に訪問したとき、次年度(2026年度)から求人をいただけることになりました。ていねいな対応で、本当に好印象でした。
「キャリア教育支援」を重ねて、少なくとも「会社がないから地元に戻らない」という選択肢がないように試行錯誤していきたいと思っています。
さて、今回の飯田OIDE長姫高校では、数年前から先生たちの悲願であった電験三種の現役合格者が出るようになりました。いまでは先輩たちが残って勉強する姿を後輩たちがみることで、自然と生徒たちが放課後に勉強するようになったそうです。このような文化が確立している学校です。
「キャリア教育支援」の対象は電気電子工学科の1年生ですが、クラス担任は小松暉敬先生という若い熱血漢で、エネルギッシュな指導が特徴です。生徒たちの成長が楽しみでもあります。
なお、終了後に、ある先生から以下のメールが届きました。
「放課後、1年生に会うと電験三種の取得を目標とする生徒が多かったことに驚きました。担任の小松先生の指導もあると思いますが、ほとんどの生徒が電験三種にチャレンジしてくれると思います。また、名古屋工学院専門学校に進学した卒業生も、電験三種を含め、電気分野の資格を取得していることもうかがいました。希望の進路も達成できたようで、社会でがんばってほしいと思います。ちなみに、私自身、4人の卒業生を送り出してから電験三種に挑戦し、昨年(2024年)の下期で取得することができました。いまにして思えば、もっと若いうちに学んでおけばよかったと感じます。若手の先生には取得を勧めたいと思いました」
心のこもったコメント、非常に嬉しいです。
飯田OIDE長姫高校で講演を終了したあと、別の学校に向かっている途中、「元善光寺」というお寺を発見しました。
善光寺といえば、あの「牛に引かれて」で有名な長野市の善光寺ですが、善光寺を正式名称とする寺院は全国で119カ所もあるって、ご存じでした? そのなかでも長野市にある善光寺の本尊が最初に祭られた場所が飯田市座光寺にあるお寺になります。
642年、皇極天皇の勅命で本尊は長野市に遷座され、そのお寺が「善光寺」と名づけられたことから、座光寺にあったお寺は「元善光寺」と呼ばれるようになったそうです。
善光寺と元善光寺は両方にお参りしなければ「片参り」といわれ、ご利益がないといわれています。近くに寄ったときは、片参りを解消するのもいいですね。
こういった寄り道も「キャリア教育支援」の醍醐味です。講演のネタとしても重宝します。
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プロフィール
石原 昭(いしはら・あきら)
1965年生まれ。1990年4月から名古屋工学院専門学校に勤務。夜間部電気工学科のクラス担任を経て、1993年4月から昼間部電気工学科のクラス担任を務める。管理職となる2015年まで22年、ひたすら電験三種の指導を行い、クラス担任として預かった約300名の学生を電験三種に合格させる。現在はテクノロジー学部の運営とともに工業高校生に対して「キャリア教育支援」を展開している。「電験合格請負人」「電験教育の伝道師」の異名で東海地区の電気業界で活躍中。
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