Column
キャリアアップ・ナビゲーターが展開する「It’s Show Time!」【電気の花道26】
2026.06.10
Episode 26「三重県立四日市工業高等学校」
「花の命は短くて」で始まる詩と同様に、3年間の高校生活はあっという間に終わってしまう。その限られた時間で輝くために、だれもが何かに夢中になっている。部活もそう、友だちとのアフタースクールもそう、バイトもそう、もちろん、恋愛だって……。多感な10代後半、みんな、青春を謳歌している。
しかし、この高校3年間は助走であって、決してピークではない。さらに輝きを放つ瞬間が、未来には星の数ほど存在しているのだ。
20代、30代と歳を重ねても輝き続けるためには、では、どうすればいいか?
それは、スクールライフに「資格」というエッセンスを追加すること。3年間を「ピークに向かうための準備期間」と考えるだけでいい。
この連載は、長年にわたって名古屋工学院専門学校で教鞭を執ってきた筆者が2018年7月から行っている「キャリア教育支援」で感じた喜怒哀楽を、そこはかとなく書き連ねた青春の応援歌である。
今回の舞台は三重県立四日市工業高等学校。さて、早速、キャリアの種をまいていくことにしよう……。
今回は三重県立四日市工業高等学校を取り上げます。
ここで「あれ?」と感じた読者はツウです。エピソード4で紹介しました。前回は「電子科」で、今回は「電気科」のレポートになります。
「キャリア教育支援」の前に、学科長の山家先生と恒例の意見交換。会議室へ入ると、そこには初対面の先生が3名もいらっしゃる。どういった状況? しかも、どう考えても若い! 誤解をおそれずに言うと、工業の先生は総体的にベテランが多いイメージがありますが、それがそれが、若いんです!
少し引っ張りすぎましたね。それくらいの衝撃でした。話を聞くと、3名とも20代とのこと。そこで、今回はグイッと方針転換。前途洋々なトゥエンティーズを紹介したいと思います。
石井勇介(いしい・ゆうすけ)先生
工業高校には多様なキャリアを持つ教員が多く、その強みを教育に生かせると感じて工業高校の先生を目指しました。私自身、工業高校から日本の大学で工学部に進み、カナダの大学へ留学して情報学を学んだ経験があり、そのなかで得られた経験や知識を生徒たちに還元したいと考えています。
まずは、工学および情報分野、特に実習やAIについての課題研究の指導に取り組みたいです。これと並行して電気、情報、通信系の資格試験対策、それから英語資格のサポートもしていきたいです。
今回の「キャリア教育支援」を経験し、電気および電子分野は社会的な需要が大きく、努力に応じてスキルアップ、キャリアアップが可能な環境であると実感しました。
古川颯大(ふるかわ・そうた)先生
幼少期からものづくりが好きで、遊び道具などを自作していました。その延長線上で技術分野に興味を持ち、「ものづくりの楽しさ」を伝えたいと考えて技術科がある大学の教育学部へ進学しました。
当初は中学校の技術科教員を考えていましたが、工業高校の歴史や高い専門性に感銘を受け、より深く専門的な指導ができる工業高校の教員を志しました。
電気および電子科の教員として第二種電気工事士などの資格指導や専門分野の学問を通じて、即戦力となる人材を育成したいと考えています。また、生徒に教える立場として自分自身も立ち止まることなく、日ごろから自己研鑽に励んで成長し続けたいです。
私は工業高校出身ではないため、国家資格に接する機会が少なかったけど、今回の「キャリア教育支援」を受けて、自分の知識を深めるとともに、生徒たちへの資格指導に力を入れて取り組みたいと感じました。
野田巧真(のだ・たくま)先生
今後の日本を支えていく子どもたちに、教育を通して、よりよい社会を構築していくサポートができると考え、工業高校の教員を目指しました。
実習のなかで、電気の現場と同じような設備や機器を使用し、それに近いレベルで指導ができるようになることが当面の目標です。
今回の「キャリア教育支援」で理解した、電気分野の国家資格や電気技術者を取り巻く状況を、今後の指導に生かしていきたいと思います。
今回は番外編に近い内容ですが、彼らの話を聞くと、工業高校にも若い力が確実に育っていると感じます。
彼らをみていると、自分が20代のころを思い出してしまいました。まだまだ未熟な面があり、教員としての技量も劣っていましたが、それでも情熱、熱量は高かったと思います。そして、そんな私に対しても学生たちはついてきてくれました。思い起こせば、一番心に残っているのは初めて担任をした学生たちかもしれません。
時代の流れがホワイトカラーからブルーカラーに移っています。そんな時代に新しい技術者を育てるには、学科長の山家先生をはじめとするベテランの力と、若い先生たちとの「力の融合」が必要になります。
今後の彼らの活躍に、期待しないではいられません!



プロフィール
石原 昭(いしはら・あきら)
1965年生まれ。1990年4月から名古屋工学院専門学校に勤務。夜間部電気工学科のクラス担任を経て、1993年4月から昼間部電気工学科のクラス担任を務める。管理職となる2015年まで22年、ひたすら電験三種の指導を行い、クラス担任として預かった約300名の学生を電験三種に合格させる。現在はテクノロジー学部の運営とともに工業高校生に対して「キャリア教育支援」を展開している。「電験合格請負人」「電験教育の伝道師」の異名で東海地区の電気業界で活躍中。
関連記事

Column

Column

Column

Column

Column

Column

Column

Column
