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電験取得のための分数の四則演算【電気数学のすゝめ2】
電験取得のための第一歩
2023.08.23
2限目 分数の四則演算


生徒 確かに、半分になっている。
先生 そう。そのまま計算すると
生徒
先生 そうだね。方法としては「分子と分母を0以外の同じ数でわる」といいよ。分数は分母と分子を0以外の同じ数でかけても、わっても、大きさは変わらないという性質があるからね。例えば、
生徒
先生 そう、そういうことだ! それじゃあ、練習問題に取り組んで約分をマスターしよう。
練習問題
次の計算をしなさい。なお、約分できるものは約分すること。
(1)
(4)
答
(1)
(2)
(3)
(4)
(5)
(6)
先生 約分もマスターしたようだね。よし、次のテーマに入ろう。「
生徒 こんなのカンタンです! 分数のたし算だから、同じように…… あれ? 前の問題と違って分母が同じ数じゃない。どうやって計算すればいいんだろう。分子も分母も、そのままたせばいいのかな?
先生 その方法だとダメなんだ。まずは、分母を同じ数にそろえてあげるんだよ。お互いの分母の数をかけると、すぐに共通の数が出てくるね。
このように、分母を同じ数にすることを「通分」というんだ。ここで重要になるのが「分子と分母の両方に同じ数をかける」ということ。分子と分母に同じ数をかけないと、最初の分数の大きさが変わってしまうからね。さて、早速、トレーニングしてみよう。
練習問題
次の計算をしなさい。なお、約分できるものは約分すること。
(1)
(5)
答
(1)
(2)
(3)
(4)
(5)
(6)
(7)
(8)
生徒 通分すると、分子も分母も数が大きくなるから、計算が大変でした。約分できるかどうかも考えないといけないし……。
先生 実は、もっと計算がラクになる通分の方法があるんだよ。
生徒 ホントですか? 教えてください!
先生 まずは、考えてみてよ。ヒントは約分できた計算問題のなかにあるんだ。
生徒 う~ん。
先生 例えば、練習問題(3)をみてみよう。分母の数で気がつくことはないかな?
生徒 あっ、14は7の倍数だ!
先生 いいところに気がついたね。そう、この問題で通分する場合、次のように分母を14で通分すれば計算がラクになるよ。
生徒 ずいぶんラクになりました。最初から教えてくれたらよかったのに……。
先生 ものごとは順序が大切なんだ。遠回りでも、試行錯誤して答えを導くほうが身につくんだよ。
生徒 は~い。
先生 実は、まだ計算をラクに行う方法があるんだ。次は
生徒 あっ、2で約分できます!
先生 正解! だから、練習問題(3)は次のように解くこともできるね。計算する前に約分できるかどうかを確かめると、数字が大きくならないから計算がラクになるよ。
生徒 ほかの問題でも試してみよう。
先生 それが終わったら、今回の授業はここまでにしよう。
生徒 ありがとうございました。
別解
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(7)
(講師/村山 慎一)
電気数学のすゝめ 記事一覧
- 【第1回】電験取得のための四則演算
- 【第2回】電験取得のための分数の四則演算
- 【第3回】電験取得のための分数の四則演算 その2
- 【第4回】電験取得のための計算の基礎
- 【第5回】電験取得のための計算の基礎
- 【第6回】電験取得のための計算の基礎
- 【第7回】電験取得のための計算の基礎
- 【第8回】電験取得のための計算の基礎
- 【第9回】電験取得のための計算の基礎
- 【第10回】電験受験に役立つ比の計算
- 【第11回】続・電験受験に役立つ比の計算
- 【第12回】小数、百分率、パーユニット法、パーセントインピーダンスを学ぶ
- 【第13回】さまざまな文字式の計算を学ぶ
- 【第14回】指数と平方根を学ぶ
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